紀州釣りウキ自作
カーボンソリッドを軸にしたもので、浮力にシモリ玉を使用し、目印にはラミネートの三枚羽根を
付けるという形で、40mの遠投での視認性・遠投性について一通りの狙いが実現出来ました。
但し、未だ道半ばとういう状況です。
私が考えている遠投紀州釣りで使用する理想の棒ウキとは、以下を全て満足させるものです。
1.ウキが良く見える。⇒これは視認性が良いことで、それなりに目立つ大きさが必要です。
2.遠くに飛ばせる。⇒これは遠投性が良いことで、軽く空気抵抗も低くする必要があります。
3.ウキがしもらない。⇒これは安定性が良いことで、波や2枚潮に耐える浮力が必要です。
併せて風で流されないことも必要です。
4.当たりが見える。⇒これは敏感性が良いことで、餌を突いたウキの変化が見える必要あり。
ウキの必要条件としては、個々に当たり前のことなのですが、これを全部持ち合わせたものを
作るのは、既存の使用部材では困難と考えました。
特に浮力部分に新しいものを取り入れる必要があり、この模索を進めました。
たまたま、この時期に真鯛釣りにも興味を抱きネットを検索して、平磯海づり公園の真鯛釣り
名人の中井さんが中井工房製遠投カゴセットを高田屋さんより販売するとの公開情報が有り、
この遠投カゴ用ウキに使用されている軟質発泡材が使えないかと考えました。
何とか1セット購入することが出来て、この後、軟質発泡材の使い方等について中井さんから
色々と助言を頂くことが出来ました。感謝です。
平磯海づり公園の実釣で根掛りしてしまい、残念ながらカゴと天秤は平磯の海に沈んだままです。
遠投ウキは何とか回収し、現在手元に残っているのはウキのみです。
・中井工房製遠投ロケットカゴ用ウキ

新しい素材として、遠投ロケットカゴ用ウキに使用されている軟質発泡材を使うことに決めました。
近くの釣具店で入手できたのはウメズ製の軟質発泡材Φ20とΦ25でした。
軟質発泡材を手にした時の第一印象は、軽く柔らかいでした。
後で調べたところ、通常の硬質発泡材と比べて重量が1/5程度、浮力は数倍で、ポリエチレンの
特性は耐水性が良いというものでした。考えている素材として最良のものでした。
但し、通常の硬質発泡材で棒ウキに使用する細めのサイズは軟質発泡材では無いようでした。
遠投紀州釣り用ソリッド棒ウキの素材として、軟質発泡材Φ20に絞りました。
・軟質発泡材Φ20Φ25

使用素材の選定が済めば、ウキ作りの構想・試作はあっという間です。
直感を優先して、浮力部分は25㎜、目印もこの軽量な軟質発泡材を50㎜使うことにしました。
左側が浮力部分に使う25㎜のもの、右側が目印部分に使う50㎜のものです。
・軟質発泡材Φ20を25㎜と50㎜にカット

浮力部分にテーバーを付けるかは、ウキの安定性を重視し、僅かな面取りで済ませました。
自立棒ウキとするため、0.3号の錘を付けて、遠投ソリッド棒ウキに仕上げたものです。
浮力部分は水沈状態でも認識しやすい蛍光イエローを、目印部分は見やすい蛍光オレンジを塗布。
左側:ラミネート3枚羽根を目印にしたもの、右側:軟質発泡材を50㎜を目印にしたものです。
ウキの仕上がり寸法は300㎜、重量は4g以下に仕上げています。
・遠投用ソリッド棒ウキ

紀州釣りの棒ウキに軟質発泡材Φ20をこのような形で用いて、遠投紀州釣り用ソリッド棒ウキに
仕上げるという、他の人が敢えて着目しなかったことを実行した、究極の進化形のウキです。
浮力の高い素材を使っていますが、軽いという特徴で遠投性も保持し、ウキの安定性も高めて
いるので、結果としてウキの当たりも見やすくなっています。当然ですが視認性は抜群です。
ウキのバランスを考えて、ウキの仕上がり寸法は500㎜のものも作っています。重量は4g以下です。
ソリッド軸を長くした分、更にウキの安定性を増した遠投紀州釣り用ソリッド棒ウキになっています。
・遠投用ソリッド棒ウキ50㎝

これらのウキを試作し、試釣し始めた頃は、変わったウキを使っているとか、そんな形で当たりが
出るのかという声もありましたが、周りの人の倍以上遠投して、3~4人横の人からでも当たりが
見えると、良く見えるウキとして皆さん納得されるようです。(百聞は一見に如かずです)
今後、このウキを拡散させていきたいと考えています。安価に出来ますので是非試してみてください。
現在、この遠投用ソリッド棒ウキの愛称を考えています。決まり次第公開します。